恩返しのとき

東北地方を襲った大津波。

自分の仲間の家は東北地方の沿岸にある。海まで100メートルほど。津波の映像を見た瞬間、仲間の家が危険な状態だということは簡単に想像がついた。

幸い別の友人の連絡でその仲間の安否は確認できた。だが家族、家のことはわからない。
その地域は同じ被災地でもほとんど放送されることはない。同じ被災地なのに。インターネットで確認するしかなかった。

ネット上にはその地域の上空の映像が動画サイトに投稿されていた。事前に確認した衛星写真と比較したが、ほとんどの家は流されていた。
この映像を最後に、この地域の人はすべて高台に逃げて無事だったと信じることにした。もうこれ以上は調べたくなかった。いい意味でこのことは早く忘れたい。

自分はいま東北の仲間を助けることは出来ない。ただ、被災者はこのチームにもいる。栄村と岡山地区の仲間を助けることは出来る。

自分はチームに参加して半年足らず。転勤が宿命がゆえにこの地域にいつまでいるかわからない。そんな「よそ者」の自分を温かく受け入れてくれたのはこのチームだった。生まれも育ちもこの地域でない自分を、練習のとき、そして本番直前に故障し襷を掛けられなかったときも励ましてくれた。

「よそ者」だからこそ、この地域の人たちの温かさがわかる。

いまが恩返しのとき。自分は飯山社会福祉協議会(連絡先62-2840)で募集している栄村と岡山地区のボランティアに参加することにした。
被災地での救援活動は危険を伴う。既に救援活動をしている人、事情で救援活動に参加できない人もいると思う。

ただ、心の片隅で地域の恩返しをしたいが一歩踏み出せない人は、この書き込みで背中を押してあげたい。

地域の人がこの地震を乗り越えたとき、チームはさらに強くなっているはずだ。

   滝澤高太郎

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